賃貸物件における空室対策の必勝法
賃貸経営において、物件の稼働率を上げ、収益性を安定させることは至上の課題です。特に繁忙期が終わったとしても退去は避けられないため、空室対策が重要です。
この記事では、賃貸物件における空室対策として、効果的な対策を分野別に解説します。
目次
賃貸需要の世帯数はどのくらいいるの?
賃貸物件に住んでいる方は、平均で4~5年に1回引っ越すと言われています。
平成30年に総務省にて実施された『住宅土地統計調査』によると、日本全国で民営借家に住んでいる世帯数は19,064,700世帯です。
この方々が4~5年に1回引っ越すと考えると、年間で4,236,600世帯、月間で302,614世帯の需要が見込めます。
(繁忙期を考慮し1年間を14か月と換算)
賃貸オーナーには、、この302,614世帯の方々に選ばれる物件づくりが求められます。
賃貸物件のトレンドを把握する
数ある賃貸物件の中から選択をしてもらう為には、お部屋探しをされている方の希望条件、トレンドを知っておくことが大切です。
2023年10月に、発表された『人気の設備ランキング』を見てみましょう。
この設備がないと決まらない!?
他とは大きく差をつけ、1位2冠の「エアコン」。昨今では“あって当たり前”ともなっている設備ですが、2023年の夏に猛暑日が続いたこと、その期間が長かったことによりエアコンの需要が特に高まりました。年々気温が上がっていることもあり、『各部屋にエアコンが設置されている』という物件は人気が高く、空室対策としては最良です。
あると決まりやすい設備
長年にわたり首位を独走している「インターネット無料」ですが、20代は自身で用意することも増えてきているようです。上位には入りませんでしたが、近年では「ウォークインクローゼット」の需要が高まっており、収納を重視される入居差も増えてきました。
競合物件と比較してみましょう
所有物件の近隣のエリアで、同じくらいの築年数、間取り、広さの物件をピックアップし、比較をしてみると、所有物件の優位性が見えてきます。市場調査を行い、家賃・初期費用・外観・室内設備などをお部屋探しをしている方の目線で比較します。大手ポータルサイトなどでご自身のエリアの条件を検索して知ることもできます
競合物件との比較:条件
まずは所有する物件を同エリアの競合物件と条件で比較してみます。下記の表は、競合物件との条件面を比較する際のシートです。
対象の〈**ハイツA101〉は同じ広さの新しい物件と比べると、家賃が高いことが分かります。この様な場合には、敷金や礼金をなくすことで他の物件との差別化が図れます。
近年では、引っ越しの際にかかる初期費用を抑えたいと考える傾向が強く、「管理費・共益費込み」「礼金なし」「敷金・保証金なし」といった条件がよくチェックされます。
敷金や礼金が「あり」の状態で募集している場合、見直しを検討する価値があるでしょう。どうしても敷金を徴収したい場合は、退去時に最低限のハウスクリーニング費用をもらうという方法もあります。
競合物件との比較:設備
設備面での比較も重要です。
上記記事にもある様に、TVモニターホンは単身者・ファミリー層ともに重視される方が多いため、対象物件に設置されていない場合には、改善をおすすめします。
インターネットの無料提供がある場合でも、動画配信サービスやネットゲームの需要が増えているため、高速回線になっているかを確認してみましょう。
これらの設備は、『人気の設備ランキング』で上位にランクインしており、今後ますます必須となっています。また、室内洗濯機置き場がない場合も、導線を確保して室内に置けるスペースの確保をお勧めします。
リノベーションと内装の見直し
空室対策の一環として、リノベーションや内装の見直しも有効です。特に古い物件の場合、内装の古さが敬遠される原因となることがあります。リノベーションにより、物件の魅力を大幅に向上させることができます。
例えば、壁紙の張り替えや床のリニューアル、キッチンやバスルームの設備更新などが考えられます。さらに、オープンキッチンやウォークインクローゼットの導入など、現代のライフスタイルに合わせた改修を行うことで、賃貸物件の価値を高めることができます。
入居者のニーズを把握する
入居者のニーズを的確に把握することも重要です。例えば、ファミリー層をターゲットとする場合は、学校や公園などの周辺環境もアピールポイントとなります。一方、単身者や若年層をターゲットとする場合は、交通の便や商業施設の充実度が重要な要素となります。入居者アンケートを実施することで、具体的なニーズを把握し、物件改善のヒントを得ることができます。また、定期的なコミュニケーションを通じて実際に賃貸物件に住んでいる入居者の満足度を高める努力も必要です。
サービスの充実化
賃貸物件の競争力を高めるためには、物件自体の魅力だけでなく、提供するサービスの充実化も重要です。例えば、24時間対応の緊急トラブル対応サービスや、定期的な共用部分の清掃サービスなどを導入することで、入居者の満足度を向上させることができます。
また、コミュニティイベントや入居者限定の特典サービスを提供することで、入居者同士の交流を促進し、長期的な入居を促すことができます。
まとめ
賃貸物件の空室対策には、賃貸需要の把握、トレンド設備の導入、競合物件との比較、リノベーションと内装の見直し、入居者のニーズ把握、サービスの充実化などが重要です。これらの対策を実行することで、稼働率を上げ、収益性を安定させることが可能になります。
物件の特性やターゲットに合わせたカスタマイズを行い、常に市場の変化に対応することが求められます。賃貸経営において、持続可能な成功を収めるためには、常に改善を続ける姿勢が重要です。
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