長期入居の為の工夫 －更新の動機を増やそう！－

賃貸物件の入居者は更新のタイミングで「契約期間満了の為」ということを理由に解約されることが少なくありません。
長期入居の為にも、引き続き契約を更新していただくきっかけ作りを一緒に考えてみましょう！

長期入居の為の更新が大切な理由

まず、そもそもなぜ［長期入居］が重要なのでしょうか？
更新がなく退去になってしまった際のデメリットは2点あります。

① リフォーム費用などのコストが発生する

入居者が退去し新たに入居者を獲得しなければならなくなった場合、高額な原状回復費用やリフォーム費用が発生する場合があります。
入居してもすぐ退去される負のサイクルが生まれると、こうしたコストが積もり積もって大きな支出になってしまうのです。

② 空室リスク・家賃下落リスクが高くなる

入居者がなかなか定着せず慢性的に空室が生じてしまうと、空室期間の分の家賃収入が得られなくなり、家賃を下げざるを得ないこともあります。
入居者の入れ替えのたびに何度も家賃を下げる状況に陥れば、アパート全体の収益性が大きく減少してしまいます。

入居者が退去を考える代表的な原因

長期入居をしてもらう為に、押さえておきたいのが転勤や移住先の変更以外の［退去理由］です。
実際にあった退去原因をあげてみます。

① 建物や設備の不満

外壁の剥がれや、駐車場のアスファルトにひびが入っているといった外観の部分や、エアコンや給湯器の故障のような入居者にしかわからない不満が存在します。
もともとの壁が薄かったり、部屋の収納が少なかったりと構造面に起因する不満もあります。

② 管理面に対する不満

入居者が感じている生活環境（共有部の汚れ等）や設備面への不満に対し、オーナー様側のレスポンスが遅いと不満の原因になります。
委託管理である場合は、ずさんな管理をする不動産管理会社を選んでしまうと入居者の不満を蓄積させることになります。

③ 入居者同士のトラブル

ごみの処理の仕方が悪い、夜中に隣の人が騒いでいるなど原因は様々です。
とくに隣室や上階下階の音に対して敏感になっている入居者が増えています。

④ 賃料に対する不満

周辺にもっと家賃の安いアパートができた場合、賃料の割高感が生じてしまい、一気に空室が生まれることにもなりかねません。
近年ではインターネット検索で部屋探しをする人も多く、間取りや生活環境、駅からの距離などを踏まえた家賃相場に精通した入居者も増えているのが現状です。

更新の動機をつくるために

前述の様に入居中の不満がたまってしまうと退去につながる可能性も上がってしまいますので、できる限り取り除く事が重要です。
長期入居につなげていくためにも、更新の動機につながる動きを取ることも大切になってきます。

① 入居者ニーズは入居者に聞いてみる

やはり、これが一番早道です。
日頃から入居者とコミュニケーションをとり、一人一人の話を聞くことで、クレームに発展する前に問題へ対処し、トラブルの芽を事前に摘むことができます。
管理会社に管理を委託している場合でも、自分が所有する物件の入居者について、どのような人が住んでいるかを把握しておくことが大切です。

② 建物を常に綺麗に維持管理する

住環境を整備することは、その建物にふさわしい入居者が集まってきます。住んでいて「気持ちがいい」と思える環境を提供することで、住み続けたいと思って頂ける理由につながります。
また日頃の掃除だけでなく、小・中規模の修繕なども視野に入れる事も大切です。
本来、長く住んでいただいている入居者の方が支払う解約に伴う修繕費用も軽減される為、オーナー様の貢献度は高くなります。

③ 入居者へのサービス提供の検討

更新の案内のタイミングで設備の追加やエアコンや換気扇などの清掃等、入居者に喜んでいただけるサービスを提供し、感謝の気持ちを伝えることも大切です。
「住み続けたらいい事がある」という付加価値にもなります。

フレンドホームの取り組み

これまで、更新をしてもらって長期入居に導く為に必要な事を記載してきました。
最後に、長期入居への動きとしてフレンドホームでは実際にどのような事を行っているのかをご紹介します。

① 入居者様だけの特別優待サービスの提供！

フレンドホームが管理する賃貸物件の入居者様を対象に、地元飲食店で毎日最大300円の割引を受けられる『フレンドMEMBERS』という特別優待サービスを提供しています。
地元の飲食店様にご協力いただき、フレンドMEMBERSを提示するだけで入居者様にはお得に食事やアクティビティを楽しんで頂いています。

現在ご協力いただいている地元飲食店様（=フレンドMEMBERS協賛店）は飲食店のみならず、美容サロンやカラオケ・SUP体験など多岐にわたります。
2023年9月現在でフレンドMEMBERS協賛店は41店舗まで拡大しており、入居者様にも喜ばれています。

② アンケートを実施し、不満や要望に耳を傾ける

入居者様に更新書類を送る際、［入居者様満足度アンケート］の記入をお願いしています。
現在のお住まいやフレンドホームに対するご意見を入居者様からお伺いし、改善に努めています。

③ 24時間サポートへの加入のお勧め

水回り等の賃貸生活のトラブルを24時間365日対応し、駆けつけて応急処置をするサービス。
入居者様には別途費用はいただきますが、フレンドホームの休業日や夜間時のトラブルに役立ちます。

④ 設備の劣化の修繕・リフォームの提案

オーナー様と相談を重ねた上で、入居者様にとってより住みやすい環境を提供できるようにしています

現在は少子化も進み、需要と供給のバランスから見ても、賃貸経営は「貸してあげている」という考え方では取り残されてしまいます。
いかに「入居者に快適に喜んで住んでいただけるか」を念頭において賃貸経営を進めていく事が大切になっています。